スペシャル対談

藤原どうぞよろしくお願いいたします。今日は、妊婦さんにとって、西洋医学と東洋医学がどのように異なるかについてお話できればと思います。

竹内西洋医学は、調子の悪いところをピンポイントで調べ、その原因を見つけて病気を見つけて治すという考え方ですね。

藤原東洋医学では、体の中に気・血・水が過不足なく、滞りなく巡っていることが心身の健康であるという考え方です。

竹内心を整えるとか血を巡らせるというのは、東洋医学の得意なところですね。体全体の循環が重要な妊娠とはとても相性がいいと思います。

藤原そう。うちにいらっしゃる方たちは、基本的に病気や異常を抱えていらっしゃるわけではないんです。検診で赤ちゃんも問題ないと言われた、でもなんとなく、いろんなマイナートラブルが気になって…と、来院されます。

竹内西洋医学では、いろいろなことが客観的データでわかるという反面、妊婦さんが外部の情報にコントロールされて、不安を抱えてしまうという傾向がありますね。

藤原私たちも、実は心のケアはできません。コリを緩和しり、むくみを軽減したりしかできないけれど、体を整えることで「すごく緊張していたけど、不安感までとれちゃった」とおっしゃってくださいます。体をケアすることで、同時にメンタルもケアできているんだなと感じます。

竹内外から評価される客観的な情報が自分の体の情報のはずなんだけれど、やっぱり少し違ってる。それでもデータを信頼してしまい、逆に自分の体に違和感を感じて、折り合いがつかなくなって、不安を抱えている妊婦さんが多いんでしょうね。

藤原人生の中で、妊娠期というのは自分の体に意識が向く時期ですよね。この時期をいい機会ととらえて今まで気をつけていなかった食生活などを見直したり、ちょっとしたアドバイスを生活に取り入れることで、どんどん体が変わってくることを体感する経験は大切かなと思います。

竹内自分の体を主体的にとらえて、向き合うということだね。

藤原皆さん意外と自分の体に無頓着。自分の冷えに気づいていない方も多いですよ。自分の体を知っていれば、少し疲れたなというちょっとした体のメッセージもわかるようになると思うんです。

竹内そう。自分自身の体をもっとよく知っていれば、変に不安を感じることも少なくなります。お産も、同じですね。医療技術や、麻酔や、様々な指導にまかせて、そうした支えがあってなんとか産めましたとなると、そこからも支えがないとやっていけないと思っちゃいがちです。医療とはいい関係を保ちながらも、自分の体に向き合って、自分の納得のいくお産ができたということになれば、お産のあと、自分の中でも自信ができるんじゃないかな。

藤原そうですね。自分自身の体に向き合うきっかけを私たちが皆さんに与えられたら、本当にうれしいです。

竹内医療的な解釈というのは、あくまでも一方向性からのこと。自分自身と赤ちゃんをそのまま受け入れて、体を整えて、一日一日大切に過ごすというのがとても大切だと思いますね。

藤原貴重なお話をありがとうございました。

プロフィール

竹内正人先生:

日本医科大学卒業。米国ロマリンダ大学で胎児生理学を学び、日本医科大学大学院(産婦人科学・免疫学)修了。葛飾赤十字産院勤務(東京:1994年~2005年)では産科部長として、周産期医療に力を注ぎながら、JICA(国際協力機構)母子保健専門家として、海外の母子医療にもかかわる。櫻川介護老人保健施設・施設長として介護現場を経験し、2006年より東峯婦人クリニック(東京・江東区・副院長)で、日々、お産とその周辺領域に広く、深く、携わっている。

http://www.takeuchimasato.com/

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